私がステロイドを塗りはじめたのは幼稚園の頃。 まだアトピー性皮膚炎という病名も一般的でなく、勿論ステロイドの賛否も語られてもいなかったので、 皮膚科で処方された薬を母は毎日私に塗ってくれました。年月とともに使うステロイドがより強く、また使用量や頻度も増えていきました。24歳のとき、あることがきっかけでステロイドを中止することを決断しました。
長期に渡りつかってきたステロイドを突然中止したことは、想像以上につらく地獄のような毎日を私に突きつけました。 社会生活どころか毎日の生活もままならない状況になりステロイド軟膏を使った入院治療をうける以外に方法がなくなってしまいました。 (この決断はとてもつらいものでしたがこの病院での経験が後の私を大きく左右するものとなりました。)
ステロイドを再び使いはじめて2年、私の症状は驚くほど安定していました。 でも、頭をよぎるのは「この薬をやめたら、またあの地獄のような日々に戻ってしまうのでは・・・」という不安と恐怖。 そんなとき、治療をうけた病院で膠原病患者さんの治療内容を耳にしたのです。
膠原病患者さんの多くはステロイドを内服されています。膠原病患者さんにとってステロイドは必要なお薬です。 主治医の先生は、できるだけ副作用をさけるためステロイドの減量スケジュールをたてられます。 もしステロイドの減量に失敗するとリバウンドを招いてしまい、減量前より多いステロイド量から治療をやり直さなければなりません。
このとき偶然知った膠原病患者さんのステロイド減量方法を参考に、後に私がステロイド軟膏を減量そして 中止する際に実践した方法の一例をご紹介させていただきます。