手湿疹(汗疱)の改善に役立つ様々な情報を全5回でご案内します。
- 第1回 最初に確認して頂きたいこと
- 第2回 基本的な使用方法
- 第3回 専用ケアの使い方
- 第4回 手肌悩みの原因と対策
- 第5回 再発を防ぐ、手肌ケアのポイント
手湿疹(汗疱)の改善に役立つ様々な情報を全5回でご案内します。
多くの手肌悩みには、原因があります!
あなたの手の症状は、何がきっかけではじまりましたか?
原因を考えずに、ただ外用剤(保湿剤)を塗り続けるだけでは、よくならないどころか、場合によってはどんどん悪化してしまいます。
「いろんな塗り薬も保湿剤を試したけど、ダメだった。。。」
「もう10年以上続いている。。。」
そんなつらい手肌悩みは、気付いていない原因が隠れていることがあります。
この「レスキュー講座」では、スキンケア方法のご案内だけではなく、必要不可欠な『手肌悩みに役立つ情報』を数多くご提供させていただきます。
ご紹介する情報をもとに、ご自身の状況に照らし合わせて頂き、該当する原因がないか、1つ1つ確認してください。
皆様の手肌が、一日も早くラクになりますように、サポートさせていただきます。
では、レスキュー講座 第1回のスタートです!
最初に確認して頂きたいこと
あなたの手肌の悩みは、どのようにはじまりましたか?
これまでステロイドなどのお薬をお使いになっているにもかかわらず、症状が抑えきれていなかった場合、その殆どの方が日常的に原因との接触(曝露)が続いている場合が多くなります。
ご相談頂く皆様に手肌の状態がわかる写真と、これまでお使いになっていたお薬について必ずお伺いしています。それは、ご相談いただく手肌の状態(写真)が
使用した状態かによって、原因と対策、そして必要なケアが違ってくるからです。
そして、この「原因と対策」こそが、どんな外用剤を使う場合でも、その効果を左右する大きなポイントになります。
これからご案内いたします内容をご確認の上、該当される項目がございましたら、すぐに対策をしていただきますようにお願いいたします。
具体的な対策は最後でご案内しますので、該当されるタイプがあればメモしておいてください。
手荒れ=冬だと思っていたのに、春~夏につらくなる特徴がある
汗疱(かんぽう)と呼ばれる手湿疹の可能性があります。
一年中同じ状態が続いている場合
外的な要因によるアレルギーや接触性皮膚炎の可能性があります。最初は汗疱で、その後併発した可能性も。
素材の確認
-ラテックス(天然ゴム)
-ラテックス(天然ゴム)以外の素材
薄さ
-薄くて手に密着する使い捨てタイプ
-繰り返し使えるタイプ
使用環境
-職場
-家庭
▽ゴム(ビニール)手袋の選び方
https://atopi-share.jp/rescure/article_res20220121_1/
▽ゴム手袋をしても手が荒れる
https://atopi-share.jp/rescure/blog20220202/
1つでもお心当たりのポイントがございましたら、まずは以下の対策から始めて頂くことをおすすめします。
仮に必要な対策をされない場合、お薬をお使いになっても、とんなケア製品をお使いになっても、効果が実感できない場合がございます。
年々増加傾向にある手湿疹「汗疱」
ネット検索でも様々な情報がヒットしますので、ご存じの方が多いと思いますが
・金属アレルギー
・手汗がうまく排出できていない
などが原因という説がこれまで主流でした。ところが、
「歯の詰め物を全てセラミックにかえたけどまったく治らない」
「手汗どころか汗もかかない時期からひどくなる」
などという事例が多数報告されるようになり、いままでの説が疑問視されています。
春から夏にかけて悪化する特徴があるため、手汗が原因と診断されることがありますが、早い方であれば3~4月にすでにはじまるケースがあります。
アトピディアでも、新しいお客様からのご相談が急に増え始めるのは、4月後半から6月で、暑さはまだまだこれからという時期に、すでに最悪の状態になる方が増えています。
つまり、暑さや汗の量が直接的な原因ではなく、他に大きな原因がある可能性が考えられるということになります。
紫外線は 以下のような種類があり、右にいくほど波長が長くなります。
UVC < UVB < UVA < 可視光線 < 赤外線
UVBは表皮まで届く比較的短い光線で、日焼けの原因になります。UVAより右側の光線は すべて真皮まで到達する光線で細胞にダメージを与え、炎症など様々なトラブルの原因になります。
特に、普段意識することが殆どない可視光線や近赤外線は紫外線よりも波長が長いために、肌の奥深くにまで入り込む特徴があります。
そのため、ダメージを受けたという意識がなく、ある日突然影響が現れるため、このような情報をお知らせしたとしても、自分の症状には関係ないと思う方がとても多い現状です。
対策その1
できるだけ直射日光をさけるなど、紫外線対策をしっかりと行いましょう。とくに、車の運転や電車の中など、ガラス越しの紫外線に注意しましょう
私は、屋外で過ごす際や車の運転の際はUV効果のある手袋を必ず装着するようにしていますが、再発が格段に減りました。
対策その2
爪周囲を中心に症状がつらい方でジェルネイルされてる場合は、UVライトの紫外線やLEDライトの可視光線が原因の可能性があります。LEDライトをお使いの場合、紫外線よりもさらに波長が長い「可視光線」と呼ばれる光です。
普通に生活している限り、可視光線が原因で炎症が起きることはまずありませんが、ジェルネイルの際に使用するLEDライトのように通常は浴びることがない強い光を局所的に、しかも集中して照射しさらにこれを繰り返すことで皮膚の内部で抗体がつくられ、一種の紫外線アレルギーのような症状の原因になる場合があります。
ジェルネイルをされている限り、強いステロイドを外用されてもほとんどの方が、悪化し続けていますので、すぐに中止していただきますようにお願いいたします。
×肌が乾燥する冬に限らず、夏も同じ状態が続いてる
×薬を塗っているのに悪化してきている
このような状態でご相談頂いた方の殆どのケースで、外的な原因が見つかっています。
仮に、外的な要因がない水仕事などによる乾燥が原因の手荒れの場合、中程度以上のステロイドを塗っても まったく状態が楽にならないということは 非常に稀なケースです
外的な要因として、ご相談を頂く方の中で最も多いのが、お使いになっているゴム(ビニール)手袋や軍手、作業用手袋が原因のケースです
対策1
ラテックス(天然ゴム)製の手袋をお使いの場合
すぐにご使用を中止して、他の素材の手袋に切り替えてください。
ラテックスアレルギーの原因物質は天然ゴム由来の水溶性タンパクのため、手袋内部の蒸れや湿気で溶け出してしまうため、ゴム手袋の下に綿手袋を重ねても防ぐことはできません。
必ずラテックスの手袋のご使用を中止してください。ゴム手袋でなくてもゴムが部分的に使われている軍手なども同様です。
対策2
ラテックス以外の手袋をお使いの場合は、ゴム手袋が原因で手湿疹になられる方の原因として
1.ラテックス(天然ゴム)によるアレルギー
2.加硫促進剤による接触性アレルギー
が上位を占めております。ラテックスアレルギーは 即時性アレルギーのためご使用を中止されて、ステロイドなどをお使いになると数日後より楽になってくる場合が多いです。
一方で、ラテックス以外の素材でも 伸縮性や耐久性のために使用されている添加剤が原因の接触性皮膚炎になる方が増えています。
接触性皮膚炎の場合、遅延性アレルギーのため影響が表面化するまでに24時間~48時間かかるため、使用してすぐにかゆみや炎症が起こるわけではなく、原因に気づけない方が非常に多いのが現状です。
まずはゴム手袋の素材をラテックス(天然ゴム)以外に切り替えて、最初は下に綿100%の手袋を重ねていただくことをおすすめします
切り替えてすぐ違いがわかるということは少ないので、しばらく状態を確認していただく必要があります
加硫促進剤で注意喚起されている化学物質として以下のものが挙げられています。
・ジチオカルバミン酸/カルバメート
・ジフェニルグアニジン(DPG)
お心当たりがある方は、アレルギーの一因となる加硫促進剤未使用の家庭用及び業務用の手袋が数社から発売されていますので、お試しいただくことをおすすめいたします
最後までお読み頂き、有難うございます<m(__)m>
第2回レスキュー講座は、「基本的な使用方法」をお届けします。
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